川上村における特定外来生物指定植物調査
特定外来生物とは
 特定外来生物被害防止法により、規制・防除対象とされている外来種で、2005年以降、順次追加され、現在は148種が指定されています。今回取り上げた植物については、16種が指定されています。特定外来生物の移動や飼育、販売などが規制され、違反すると個人で3年以下の懲役や300万円以下の罰金、法人には1億円以下の罰金が科されるなど非常に重い罪に問われます。それほど、我が国の生態系や私たちの生活に影響を及ぼす可能性が高い外来種だということが言えます。
調査概要(植物)
 5月〜6月にかけて、これまで目視で確認していた国の特定外来生物指定植物の生育地を中心に、村内の生育実体を調査しました。環境省の許可と指導を得て、分布拡大につながらないよう細心の注意を払いながら証拠標本を採集しながらの調査です。また、環境省の生態系被害防止外来種については、今回調査対象としませんでした。しかし、現地調査時点で川上村においては定着により野生生物や私たちの生活に影響が心配されるものについては写真等の記録を取るよう努めました。
調査速報
特定外来生物
オオキンケイギク Coreopsis lanceolate L. (キク科)
 東川、人知、白川渡に確認されました。白川渡にかつて大きな群落がみられましたが、今回の調査では草刈りで押さえられていました。
ナルトサワギク Senecio madagascariensis. Poir. (キク科)
 西河、寺尾、北塩谷、大滝、迫、宮の平、白屋に確認されました。特に北塩谷、迫、宮の平で大きな群落が確認されました。蔓延期に入っているとみられます。
オオカワヂシャ Veronica anagallis-aquatica L. (ゴマノハグサ科)
 東川、西河、宮の平で生育が確認されました。。
生態系被害防止外来種
ニワウルシ(シンジュ) Ailanthus altissima (Miller) Swingle (二ガキ科)
 村内各地に蔓延していました。
ナンキンハゼ Sapium sebiferum Roxb. (トウダイグサ科)
 東川、大滝(大滝ダム周辺)、宮の平に生育が確認されました。
アメリカオニアザミ Cirsium vulgare (Savi) Ten. (キク科)
 大滝(大滝ダム管理事務所周辺)、白屋で確認されました。
ペラペラヨメナ Erigeron karvinskianus DC. (キク科)
 大滝で確認されました。奈良県ではまだ記録が少ない外来種です。
その他特に国の指定などは無いが川上村では影響が心配される外来種
ジギタリス(キツネノテブクロ) Digitalis purpurea L. (オオバコ科)
 寺尾、迫で確認されました。ヨーロッパ原産で、花の形が面白いので世界各地で園芸用に栽培されています。高温多湿に弱く、日本の暖地では生育しにくいとされますが、川上村ではよく見かけるようになりました。天川村観音峯では本種が蔓延し、在来の希少種に影響が出ることからボランティアによる駆除が行われています。本種は有毒で、増えすぎたニホンジカが嫌うことから、川上村でもこれから蔓延することが心配されます。